再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
まるで、わがままな子どものようで、正直、手に負えない。
美人で医師としても優秀、誰もがうらやむ環境におかれていても……
人は、こんなにも傲慢になってしまうのか。
謙虚に真っ直ぐ穏やかに生きていければ、彼女自身ももっとラクになれるのに。


「何度言われても気持ちは変わらない。もう、この話はしないでほしい。もちろん、医師としてなら、これからも君と切磋琢磨していきたいし、同じ志を持ったもの同士、励まし合っていけたらと思う」


「嫌! そんなこと言わないで! 私をフッたら必ず後悔するわ。瑞先生に後悔なんてさせたくないもの。だから、私は、あなたを絶対に諦めない。諦めてたまるもんですか!」


今は、もう何を言っても無駄だと思った。
小川先生の表情は……
恐ろしいほど怒りと嫉妬に満ちていた。
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