再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
『私は、小川先生に勝てるなんて……そんなことは思ってません。瑞は、本当に大事な幼なじみです。今はそれしか言えません。でも……未来がどうなるのかは、自分にもわからないんです』


「幼なじみなら、幼なじみらしく、瑞先生が幸せになるように応援するべきじゃないの? 瑞先生が結婚して1番幸せになる方法、そのくらい、あなたにだってわかるわよね」


『……』


「私と結婚すること――それが答えよ。身分も能力も見た目も、全てが釣り合う。あなたに瑞先生の相手は無理なの! いいわね、さっさと消えなさい!」


そう言って、電話を切った。


「未来はどうなるかわかりません」だなんて、よく言えたわね。
私は……あんな子に負けたくない。
負けてたまるもんですか。


その夜、私はベッドに入っても、悔しさが込み上げて眠れなかった。
誰に対しても怒りが湧いてくる。
イライラして、息苦しい。


まさか、ここに悪魔でもいるの?
さっきから変な感覚がまとわりついて離れない。


私は……
起き上がってベッドに腰掛け、しばらくそのまま動けなかった。
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