再会は魔法のような時を刻む~イケメンドクターの溺愛診察~【リニューアル版】
思わず吹き出してしまった。
患者さんとの何気ないやり取り。
この笑顔が続くよう、僕達は地元に根ざした医療を目指し、病気を見逃さないように日々勉強を怠らずに頑張っている。


クマと言われた先輩はもちろん、僕は父を尊敬してやまない。
彼らを目標に、いつかは「総合内科専門医」の資格を取得したいと決意している。


***


仕事を終え、自宅に帰ると母がカレーを作って待っていてくれた。
とても良い匂いがする。


「優希、今度の日曜日、佐知さん来るんでしょ? お父さんも一緒に4人で食事しましょう。お母さん、頑張って色々作るから」


佐知は僕の彼女。
洋服を作るパタンナーとして働いている。
母は、真面目で優しい佐知が可愛くて仕方ないみたいだ。


もちろん……僕も。


「ありがとう。佐知、喜ぶよ」


「良かったわ。何をメインにしようかしら? この前は庭でバーベキューしたし……」


真剣に考えている母がちょっと可愛く思える。こんな優しい人だから、父は好きになったんだろう。
< 265 / 267 >

この作品をシェア

pagetop