「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
 いっきに言った。

 お腹がいっぱいすぎて逆流しそうだと冷や冷やしつつ。

 ここでぶちまけたら、違う意味でのイヤーな女になるわね、とも思いつつ。

「ああ、それなら心配はいらない。かえってそうあって欲しいんだ。きみがあの愚か者に啖呵を切っているのを見て、『彼女だ。彼女こそおれが必要としている気性の持ち主だ』、と思ったのだから」
「なんですって? あなた、正気?」

 彼には驚かされてばかりね。
< 30 / 227 >

この作品をシェア

pagetop