「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
(もっとすまなさそうに出来ないわけ?)

 モヤモヤ感が半端ない。

「嘘じゃない。ごまかしたわけでもない。だって、そうだろう? チャールズの愛称がチャーリーだ。おれは、愛称を名乗った。それだけのことさ」

 開いた口がふさがらない、とはこのことね。

 キラキラ光る美貌に、ほんとうに楽しそうな笑みが浮かんでいる。

 屁理屈だけど、たしかに彼の言う通りだわ。

 自分の敗北を素直に認める。
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