「お飾りの役立たずは不要だ」とクズ皇太子に婚約破棄された大聖母、隣国の王子に(契約)結婚しようとスカウトされる~あなたが本当に愛する人と幸せになるよう大聖母から悪女にポジションチェンジしますわ~
 夕方になって空も広場も赤く染まってもなお、チャーリーをあっちこっちに連れまわした。

 彼の言う通り、とてもではないけれど一日ではまわりきれない。

「ラン、この市は毎月ある。また来月こよう」

 暗くなってくると、要所要所に設置されている灯火が灯った。

 チャーリーがついにそう言ったとき、わたしたちはテーブル席が並んでいるスペースで夕食を食べていた。
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