甘い香りが繋ぐ想い
プロローグ
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『私も、探し出してみせる。何十年、何百年かかろうとも、必ず君を見つけだす。それまで、しばしの別れだ』
暗闇の中、うっすらと人影が見える。
すぐ傍にいるのに顔がよく見えない。
手を伸ばすも届かない。
あともう少し、あともう少しだ。
けれど、人影は、真夢の視界から
すうっと消えていった。
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いつもここで目が覚める。
またこの夢だ。
子どもの頃から時々見る夢。
手を伸ばして届きそうなのに届かない人影。
いつか顔を見ることができるのだろうか……
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