その狂愛からは、逃れられない。



光は蓮華を上から見下ろすと、その唇に吸い付くように荒々しいキスをした。


蓮華はそれに驚き、元々大きな目をさらに見開く。


手は塞がれていて思うように抵抗できない。いつのまにか後頭部も押さえられていた。


逃げることはできなかった。


───こんな形で、ファーストキスを奪われるなど思いもよらなかった。


こんなキス、光としたくなかった。


また涙が両目からこぼれ落ちる。


そのタイミングでぬるりと唇を割って入ってきた舌が、蓮華の口内までもを犯す。


次第に光の手は後頭部から首筋を伝い、蓮華の着ているパジャマの中に入り込んだ。



「なっ……!? やめっ……!」



言葉にならない声は、光の唇に吸い取られるように消えていく。


喋るなとでも言っているかのように、噛み付くようなキスが蓮華の思考を奪っていった。


キス自体が初めてなのに、こんな激しいキス。


蓮華の頰はいつのまにか上気して真っ赤に染まっていた。


息が上がり、脳に酸素が行かずに頭がクラクラする。


溺れるようなキスに、何も考えられなくなった蓮華は、次第に諦めたように抵抗するのをやめた。

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