どうか、『名前』をつけないで

プロローグ

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『運命』、なんて言葉を信じない。
 それでも、貴女に出逢えたことには名前をつけたい。
 貴女が俺を見付けてくれたこと。今、俺の名前を呼んでくれること。手を繋げること。一緒に笑い合えること。
 そのすべてがとても『特別』だと思うから。
 貴女が俺の手から離れて行ってしまわないように、特別で大切な、『名前』をつけたい。

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