秘密の夏。それを恋と呼ぶなら。
 促されるままに、ヌルヌルになったそこを撫で回していた僕の指が、急にずぷっと沈んだ。さっきまでと比べ物にならないほどにヌルヌルに濡れた狭い穴のような感触がした。温かくて少しの隙間もない。指が沈んだ瞬間

「は…うっ」

 彼女が小さくうめいた。長いまつ毛を伏せ、でもすぐにまた僕を見つめる。

「指を、動かしてみて」

 指から伝わってくる感触がたまらない。蠢いている。言われずとも勝手に指が動く。奥に入れ、引っ込め、また、ずぶっと奥まで。するとまた彼女の唇から甘い息が漏れてくる。

「うっ、くぅっ」

 そのあえぎと共に狭い穴がぎゅうと締まった。入れた指が締め付けられる。抜そう抜けない。なめらかな太ももが僕の手を挟み込んでくる。温かですべすべしている。ビクッビクッと震え、しばらくそのままで急に力が緩んだ。

 僕の手を押し付けていた力も緩み、やがて彼女によって太ももの奥から引っ張り出された。
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