悪役令嬢モノの悪役ヒロインに転生してしまった(嘘だと言って!)
放課後の密談

影魔法ってすごい!

 マリーとカフェテリアで話した日の放課後。
私は、とある人と話をするために、影魔法を使って姿気配を消しながら、学校の中にある王族専用の部屋に向かっていた。

 ちなみに、今私が身に着けている服は忍者の格好。それに、天井と天井の間にある道を這いつくばりながら進んでいる。

 雰囲気ある〜!と楽しみながら進んでいると、目的地に到着。

 そして、気配を消しながら部屋の中に侵入し、軽く音を立てながら、それでも外にいる護衛に気づかれないように地面に降り立ち、結界を張った。

「誰だ、お前は!?ここは王族専用の部屋だぞ!?しかも、外には大勢の護衛がいるはず。それに、その忍者のような格好は何だ!?姿を見せろ!」

 うひぇ、怖い。流石、第2王子様。
そう、私が話したかったのは、この国の第2王子、クロード・ヴァティスなのだ。幸い、部屋の中には彼しかいなかった。

「はーい!」

 ポム!と魔法が解ける音がして、私の姿が現れる。ちなみに、この格好も影魔法で変身したものだ。
 
 影魔法って、すごい!

「レティーシア・フレンツ…?なぜここに?」

 警戒されてる…。まぁ、"みなティー"でも"脱モノ"でも、レティーシアがこの部屋に自力で入ってもとい侵入してきたことはなかったからな〜。

「ごきげんよう、『にゃんねこ先生』こと、雨宮雅人さん!」

「なぜそれを!?」

「まあまあ、ちゃんと説明しますから、日本語で話しませんか?結界は張っていますけど、万が一のことがありますし。」

「っ?!…お前も転生者なのか…」

「いえす!」

【わかった。それにしても、一体何がどうなっているんだ?ちゃんと説明してくれ。】

【りょーかいです、まー兄!】
< 46 / 52 >

この作品をシェア

pagetop