悪役令嬢モノの悪役ヒロインに転生してしまった(嘘だと言って!)

家族

 食堂に入ると、3人の男性と1人の女性がすでに席についていた。

「おはよう、レティーシア。昨日は頭を打ったと聞いたが、大丈夫か?」

「おはよう、お父さん!大丈夫!まだ少し頭が痛むけど、なんともないよ!」

「なんだって?!まだ痛みが残ってるだなんて、あの医者はヤブだったんじゃないか?
よしよし、大丈夫だからね、僕が後で医者をぶっ飛ばしとくから。」

「お兄ちゃん、大げさすぎだよ!ぶっ飛ばさなくて大丈夫だよ!もう頭の痛みも0に近いし。」

「良かったぁ、お姉ちゃんになんともなくて。ぼく、心配すぎて眠れなかった…」

「ふふ、心配してくれてありがと。おかげで、すっかり良くなったよ!」

 ご飯を食べながら、家族と話す。
私にはお父さんとお母さんと、5つ上の兄、そして2つ下の弟がいる。

 お父さんのウォール・フレンツは家族全員を溺愛していて、心配性である。

 お母さんのベラ・フレンツは厳しくも優しい、私がとても尊敬している人だ。

 お兄ちゃんのキース・フレンツはシスコン気味で、とても優しい。前世で姉弟が弟しかいなかったため、思い出す前もかなりお兄ちゃんになつき、甘えていた。

 弟のクリス・フレンツは、とにかくかわいい!前世の弟は好きだったけど、特に甘えてこないし生意気だし、私のことをお姉ちゃんって呼んでくれた記憶がない。けれど…
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