ラブ・ジェネレーション
「もう! なんで知らないの、約数の和のこと、素因数分解して足してみて」
誰に言ってるんですか、私にできるわけないじゃない、
「お母さん、私の数学の成績知ってるでしょ、無理! スマフォで調べるから待って」
「1210の友愛数は、、1184だって書いてある」
「きっとそれだよ!」
「何が?」
「お父さんの携帯の暗証番号!」
お母さんは押入れのお父さんの遺品の箱の中から携帯電話を取り出して、バッテリーがないのか充電しながら暗証番号を入力する、
しかし、
「違った………、私の誕生日は友愛数だねってお父さん言ってたのになー」
「お母さんの誕生日も試したんだよねー?」
「当然、お父さんの誕生日も、結衣のも、記念日はすべてやってみました」
そうか、あとは、、なんだろ暗証番号にしそうなもの、、
「でも、そのメモ書き、わざわざ後で書いてるなら意味があるはずだよ」
「結衣は心当たりないの?」
「小学校の一年生だったんだよ、あるわけないでしょ」
スマフォに視線を戻し、もう一度説明を読む、
「沢山あるんだねー、友愛数って、、でも偶数同士、奇数同士しかないんだ、同性同士だから友愛なんだって、お母さん知ってた?」