【電書化・コミカライズ】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
 リエルタとハリバロフは隣り合った友好国であるが、別の国であることも事実。
 それぞれに違った文化を有している。
 リエルタでは、キスやハグは特別な仲の者同士でしか行わない。
 王侯貴族ともなればなおさら、身体的な接触をする際には相手や人目を気にする。
 しかしハリバロフでは、頬へのキス程度は日常的な挨拶の立ち位置であった。
 ストレザン領はハリバロフと隣接しており、ハリバロフの人と関わる機会も多かったから、シュトラウスも当然、それらの行為に他意がないことも、彼らにとって自然な行為であることも知っていた。
 ハリバロフに足を踏み入れた際には、シュトラウスもハグやキスを受けたものだ。

 だが、現在地はリエルタ。
 いくら母国では普通だからといっても、リエルタにいるからには、リエルタの文化に合わせてもらわねばならない。
 ハリバロフの姫のルーナだって、リエルタの文化に合わせて暮らしているのである。
 
 リエルタ入りしてすぐに、婚約者のいる男にキスをかましてしまったマリエル。
 ハリバロフ文化に明るい自分だったからよかったものの、他の男にやれば結構な問題となるだろう。
 触れてもいいのだと勘違いされ、襲われる可能性だってある。
 幼馴染を心配したシュトラウスの説教は続き、すっかりげんなりしてしまったマリエルは、以降、挨拶としてのハグやキスはしなくなったそうだ。
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