怖い部屋-やってはいけないことリスト-
透子を待っている時間も長く感じられたふたりは落ち着かない気持ちでテレビニュースを見ていた。
ニュース番組ではさっきからこの近辺が大雪になる可能性を伝えている。


「雪が積もったらなにしようか」


亜希が楽しげな声で質問する。
都会暮らしのふたりにとって雪が積もることは、楽しいことのはずだ。

けれど和也はさっきから浮かない顔をしている。
どうしても視界の端にあの鏡が入ってしまうのだ。

せめて布の色が白とか、地味なものならそれほど気にならなかったかもしれない。


「雪だるまに雪うさぎ、雪合戦もいいよね」

「子供かよ」


和也がぼそりと呟く。


「なによ、やらないの?」

「……やるけど」


やっぱり少しは楽しみみたいだ。


「そうだ。透子が来る前に散歩でもしない?」


亜希は窓の外へ視線を向けて言った。
このあたりは少し入ればすぐに森になってしまう。

でも、コテージの周辺であれば安全なはずだった。
コテージの入り口にあった売店も気になっている。
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