相思相愛・夫婦の日常~カケ♡サト編~
元彼は最大の敵
「だいぶ、涼しくなってきたねー」

肌寒くなってきた、ある日の晩。
二人は一緒に風呂に入り、ソファでまったりしていた。

「カケくん。冷えるから、何か羽織って?風邪引くよ?」
「やだ!
冷えてきたら、サトちゃんをギューするから問題なし!」

「フフ…もうー(笑)」

「サトちゃん、好き~」
横から抱き締め、頬をすり寄せる。

「フフ…くすぐった、い、よ…!!」
身をよじりながら、二人はじゃれ合う。
そのまま、ソファに倒れた。

「………」
「……/////」
翔琉に見つめられ、顔を赤くする里海。

「サトちゃん」
「何?/////」

「……シよ…?」
「え?」

「ダメ?」
「ダメじゃないけど、昨日もシたよ?」

「昨日もシたけど、今日もシたい。
ね?だから、拒まないでよ……」
翔琉の顔が近づいてくる。

口唇が重なる寸前。

~~~♪♪

「ん?電話?」
翔琉のスマホの着信音が響いた。

翔琉は不服そうに里海から離れ、スマホを取った。
「もう!!何!?」

『は?なんでそんな怒ってんの?』
相手は、幸生だった。

「今、良いとこだったの!!」

『あ、そう。ごめんねー』

「で?何?」

『また飲み会のお誘いでーす!』

幸生から、また高校の時のメンバーでの飲み会に誘われた翔琉。
里海に“行ける時は顔出さないと!”と言われ、OKした翔琉。

「サトちゃん。
いいんだよ?
“行かないで!”って言ってくれても」

「え?」

「そしたら僕も、心置きなく“行かない”って言えるのに……」
ぶつぶつ言っている、翔琉。

「でも、二人で約束したでしょ?
“お互いに、両親や友達も大切にする”って!」

「わかってるよ。
でも、サトちゃんとできる限り離れたくない!」

「そりゃ私だって、離れたくないよ?
でも両親とか友達を蔑ろにしたら、私達きっと二人の世界に閉じこもっちゃうよ?(笑)
だから、ね?」


そして、約束の日の朝━━━━━━

「じゃあ、カケくん行ってきます…」
翔琉の服をギュッと掴み、見上げる里海。
いつものように翔琉が見送る。

「うん、行ってらっしゃい。
サトちゃん、今日は仕事終わり次第そのまま飲み会に行くから」

「わかった」

「なんかね。
幸生達と飲み会だけなはずが、話が広がって同窓会みたいになったんだ。
◯◯ホテルでパーティーだってさ」


「そっか…
…………ってことは…女の子もいるの…!?」
食いつくように里海が言った。
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