兄妹!?



ガラッ


「えっっと、」


「絃音ちゃんだよね」


「はい、」




やばい緊張する



「緊張しなくていいよ、敬語もなしで。兄弟だし。颯って呼んで」


こんなに柔らかい話し方だっけ、

気使って優しくしてくれてる??


「兜くん」


「ん?あ、颯じゃんどうした?」


「飛優は」


「発作で病院行ったよ」

「まだいる?」


「どーだろね、いつものとこいるかも」


「ん、帰りにちょっと寄る...あ、やっぱり無理」


「ん?珍しいな」



「今日は大事な用事ある」


私に気使ってる?

ぜんぜんいいのに、


「そーか、楽しんで?笑」


「ん、今までで一番いい日になりそう」




少し微笑む先輩...じゃなくて颯、先輩

イケメンパワー強い...


「はは、珍しいな。また感想聞かせて」


「ん、じゃ」


「気をつけて帰れよ」




「ごめん、待たせちゃって」


やっぱり

口調が全然違う


「ぜんぜん大丈夫、だよ。それより、飛優先輩のお見舞い、いかないの、?」

「大丈夫だよ」


「...私は気にしないで、行こ?」


「あいつ暇だから毎回来いって言ってるだけで行かなくても大丈夫だから」


私も、入院したことがあるから分かる

病院にたったひとり

心細くて、不安でいっぱいだった

だから、行って欲しい


「...顔見せるだけでも、」


「...ありがと、じゃあちょっと寄る。絃音ちゃんのこと紹介する」


「うれしい、絃音って呼んで」


「絃音、俺も、颯って呼んでね」



「はやくん、でもいい?」

呼び捨て恥ずかしい、


「家ではそれでもいいよ。外では颯って呼んで」


なんでだろう


「なんか、...呼び捨ての方が、仲良さそうじゃん、」


少し照れてそういう

すごい、かわいいかも

顔を右手で覆ったその隙間から見える透き通った肌は赤くなっていた







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