兄妹!?
「俺は、辛い。」
「え、?」
「自分の可愛い教え子が苦しんでるのを見ると、すごく辛い。もちろん、俺も健康観察はしてるしある程度様子は見てるつもり。でも、...」
「全員を完璧に見ることは出来ない」
「...うん、そうなんだ」
すごく悔しそうに先生が言う
「ありがとうございます」
「...え、」
「先生は、私の事みてくれてました」
そう、
朝いつも辛くて、自転車で登校してる私は学校に着いた頃には疲れて机に伏してることが多い
吐き気と頭痛、動悸がすごくて
多分私の顔色は悪いんだろう、
担任と副担の先生はすごいこっちを見て心配そうな顔をする
目が合うと私は笑顔を返す
大丈夫です!
ということを目で伝える
だから先生は声をかけないだけで、
ほんとに酷い時は声をかけてくれる
"大丈夫?体調悪い?"
夏とか脱水もプラスされると流石に辛すぎて反応できない
それでも先生は私が話すまで待っててくれるから
「ありがとうございます」
「...もっと自分からも頼ってね、迷惑とか思わないから」
「ありがとうございます」
「あ、話変わるけど薬は持ち歩いてる?」
「はい、胸ポケットにいつも入ってます」
「分かった、もし酷そうだったら俺がとって飲ませても大丈夫?」
「お願いします」
「もうそろそろ時間だ、戻れそうかな」
「はい、もう大丈夫です。ありがとうございます」
「次の時間俺遅れていくって宮田先生に伝えてくれるかな」
「...」
宮田先生って、だれ?
えっと、
聞いたことはあるんだけど
「宮田先生は副担任の先生だよ、もしかして俺の名前も分かんない?」
「すみません、」
「兜、高橋 兜」
「兜先生」
下の名前いいのかな
「うん、おぼえといて」
「もう忘れません」