あのメガネアイドルは…。

にゃんこ


反射的に目をギュッと瞑った真白。


ふっと笑っ後に

羽村「にゃんこ、みたいだな」

そう言った。


目を開けたとき、一番に見えた羽村の笑顔。

ふにゃっと笑っていた。


真白の鼻に付いた絵の具は黒。


真白は怒りと同時にワクワクした。

昨日のカラオケとか比にならないくらいに。


だけど、このまま自分だけ絵の具をつけた顔で彼の目に写るのは癪に触る。

真白「なんで、嘘ついてまでここに来たの」


真白もそばにあった筆を取り羽村の頬に絵の具をつけた。


羽村はまた、ふにゃっとした笑顔を見せた。


真白(こんなふうに笑うんだ。

彼は今、この顔になるような感情でいるんだ)


羽村の頬には緑の絵の具。

適当な曲線である。


羽村「なんか、花火の時から忘れられなくて」

真白「え」

真白の問いに対して、意外な回答に立ちすくんでいると羽村はそんな真白の頬にまた絵の具をつけた。
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