あのメガネアイドルは…。

わんこ 4



犬は屋上の真ん中で自分の影と楽しそうに遊んでいる。

そのとき、屋上の扉が開いた。



蒼井「羽村、やっぱりここか」


羽村「…! 蒼ちゃん」

羽村は蒼井先生の姿を確認すると、立ち上がって駆け寄った。

蒼井「はいはい、はむちゃん」 


羽村が立ち上がった時に、無意識に立ち上がった真白も蒼井先生と目があった。


蒼井「あれ?彼女?」

真白「あ、えっと」

真白がぎこちなく笑うと

蒼井「まぁ、あるよね。曖昧なね」



蒼井先生がそこまで言ったとき、蒼井先生をバリケードするように先生の体の前に腕を伸ばした羽村。


羽村「でも俺の好きな人で

真白の好きな人は俺だから」


少し得意げに

でも、不満そうに蒼井先生を睨む羽村。



蒼井「わかってるよ。笑」

優しく笑った。

羽村「ならいいけど…」

その笑顔に腕を下げた羽村。


< 36 / 85 >

この作品をシェア

pagetop