あのメガネアイドルは…。

デート



○数日後


Bellのテレビ出演も落ち着いてきた頃。


羽村「デートしたい」


購買で売っている唐揚げ棒を片手に、そう真白に言った。

もちろん、あのベンチで。


真白が教室から出ることも、この頃には困難ではなくなっていた。


誰も真白に声をかけないし、気にもしてない。

結局はそういうこと。

真白にとっては羽村に会える時間が大切なわけで、真白もそんなことは気にしていなかった。


真白「デート?」

羽村「2人でさ、きゃっきゃしたくない?」

その唐揚げ棒の効果も加わってはしゃぐ子どもみたいな羽村。


それに嬉しくなる真白。

あの日の涙の訳が解決したのかはわからないけど、楽しそうな羽村が今、目の前にいることが嬉しかった。


だから、真白も笑顔で言った。
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