キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!
サーシャが巨大な王城の頂上とも言える塔の窓から外を見ると、絶景とは言えない毒々しい景色が広がっていた。
盾魔法に守られている王城と、騎士団宿舎、鉄砲工場。その他の場所はもう全てが紫色の死の森だ。昨日の美しい星空とは雲泥の差である。
サーシャの後ろにぬっと立った王様が呟いた。
「昔はここからの眺めも、星空に負けない絶景だった。カルラン様が守る聖なる大地だと言われてたんだ」
「カルラン様?」
サーシャが知らない言葉の意味を訪ねようと王様を見上げると、王様はスタスタと塔の端に歩いて行く。王様が塔の壁際に設えた祭壇の前に立ち、祭壇を手で示した。
「ここに祀ってるのがカルラン様。この地を守る神獣様だ」
サーシャが祭壇をじっくり眺めると、祭壇の壁には大きな鳥の姿が描かれていた。
だが、カルラン様と呼ばれる神獣様の姿にはどうも見覚えがあった。
「カルラン様って、鳥人間ですか?!」
「顔が鳥で、身体は人間。鳥人間と言って間違いないな」