キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!


真っ赤になって停止したレオナルドとサーシャの修羅場をずっとルテと団長だけが見守っていた。騎士団員たちは狂暴な風に今も追われており、命の修羅場っていてそれどころではない。


「ルテ、これ結局どういうことだ?」

「ハァ、レオが勝手にサーシャと付き合ってると思い込んでたみたいですね」

「は?!なんだそれレオの奴、恥ずかし!!」


急にガハガハ笑いだした団長をジロリと睨んで、レオナルドは長い足を延ばして立ち上がった。ここで終わるレオ様ではない。恥は恥だが、開き直りは早かった。


「わかった。たしかに今まで勘違いしてかもしれないけど」


レオナルドはまだ真っ赤に染まったままのサーシャにずいと一歩近寄った。サーシャは、光が戻った宝石みたいな青い瞳に突き刺される。レオナルドの熱が近づいてくるだけで胸キュン鳴きが暴れ狂った。


「今から付き合えばいいだろ」


レオナルドの真剣な青い瞳が、サーシャを射抜き、低い声が耳の奥を貫いた。


「サーシャが好きだ。俺の女になれよ」

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