キス、KISS、キス!─異端者と呼ばれた追放死刑の村娘、2つの顔を持つ俺様陛下の溺愛キスで幸せお腹いっぱいです!

額をコッツンコッツン突き合わせて、またレオナルドの美顔がくしゃっと崩れて無防備に可愛く笑う。どこからやってきたのか俺様の敬語がむずがゆくサーシャの腰をくすぐった。


(あ、あざとい!!己の美貌の価値わかってて可愛いフリするのズル過ぎるんですけど……!)


綺麗な人だ綺麗な人だと思っていたが、そんなゆるく笑われると可愛い。甘い顔を素直に見せられてサーシャの胸キューンが急上昇だ。額コッツンしたままのレオナルドが色気たっぷりに愛語を重ねる。


「サーシャ、信じられないくらい、狂いそうなくらい好きだ」


レオナルドの青い瞳に欲情を灯して見つめられ、耳の奥は甘く低い声に侵される。


「俺の妻になって俺の子産んで?」


サーシャは息も絶え絶えになりながら精一杯レオナルドの握った手に力を入れ返すことしかできなかった。へろへろの声でなんとか紡いだ声は何とも情けなかった。


「レオさんにそんなこと言われたら、もう妊娠しそうです」

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