忘れられた恋の物語
その斗亜の言葉を聞いて私は思い浮かんだことがあった。

すごく衝動的だけど、彼と過ごせる時間はもう残り少ないし今日しかタイミングがないと思った。


「本当に?」

「うん。柚茉は何色でも似合うと思うよ。」

「でも乗り物は乗っちゃダメなんでしょ?」

「そう。体は大事にして。でも後は何でもしな!」


私は後ろから斗亜を見つめた。これを言ったら彼はどんな顔をするのだろう。


「…じゃあするからね?」

「ん?」


顔を少し横に向けた斗亜は不思議そうに私に聞き返した。


「本当に告白するからね?」

「えっ…。」


その瞬間、斗亜の腕から力が抜けて私は地面に下ろされた。ゆっくりと彼が振り返る。

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