私のこと愛しすぎだよ、結多くん。
俺とこのみちゃんの世界には存在してはならない空気感すぎてたぶん今日が地球最後の日。




「正直、もう正直に言おうよ森口くん。下心あるのか無いのか性的に見てるのか見てないのか、そこまで言えないと男じゃねーよほんと。あっ、今さらだけどまだそんな絡んだことないよね俺たち。
俺のこと知ってる?知ってるよね?そうそう水篠 結多っていうんだけど、もしかしてこう言ったほうが伝わるかな分かるかな。
このみちゃんのことをいちばん笑顔にできる人間ですって、このみちゃんといちばん仲がいいスクールボーイが俺ですって」


「……………」


「だからほんと勘違いしないで欲しいんだけど、たかが隣の席になったからってこのみちゃんに近づけるとか思わないことね?
わかるよチェリーボーイってそーいうとこあるもんな妄想のかたまりだもんな、すげえ分かるけど。
え?なに?ブーメランって?はっはっはっ、うるせえよ俺の場合は特殊だから黙ってろ大切に磨いてんだよ近い未来のために。
まあ山口くんより卒業早いことだけは未来予知できてますけどー」


「……………」


「とりあえずいいかな川口くん、授業中はちゃんと黒板を見ること先生だけを追いかけることたとえこのみちゃんが消しゴム落としたとしても拾ってあげないこと。
そーいう少女マンガ的なきっかけなんざ要らねえんだよマジわかった?机も何があったとしてもくっ付けるとかナシだからそんなのルール違反だから。
もし教科書忘れたとしても隣クラスの奴に見せてもらってそのまま隣クラスで1日を過ごして、いやできれば2学期を過ごすルールは守ろうぜさすがに。ちげえな3年間を過ごせよいっそもう」


「……………」


「ってことで頼むよ、谷口くん」



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