私のこと愛しすぎだよ、結多くん。
そんななか、緊急事態を発令している者、ここにひとり。
なんと結多くん、お腹を抱えながら苦笑い。
たまたま近くにあったトイレを指さして、察しろと合図。
「お前まじかよ!ここでウン───むぐ…!うむーっ!くらっ、たっ、おい…!」
「…言うなよ。カレー食ったあとだと余計きつい」
野口くんの口元、倉田くんの手によって塞がれる。
しかしピクッと、油に反応した水。
「はあ?キツいってなに。生理現象なんですけどこちら。え、待って?倉田くんしたことないの??まだそんな小学生みたいなこと言ってるとかやべーよ」
「…どっちが小学生だよ」
「俺は余裕で言うよ?この歳でお通じ事情に恥ずかしさとかねえもん。
結多16歳、欲望に忠実に正直に生きてやるから。みんな聞け!!俺は今っ、とんでもなく大量のカレーが下半身から───」
「ゆゆゆゆっ、結多くん…!喧嘩してる暇ないと思う…!」
いろいろ大変だと思うから。
一刻も早くトイレに行かないと。
こんなことしてる場合じゃないし、わざわざ大声で言う必要はまったくないです結多くん。