無気力生徒会長にはヒミツがある。


「っ、む、無理って、
血、吸わないとだめなんじゃっ............」



会長の指先にドキドキしながら尋ねると。



「.........んー、さとちゃん。
ひと目惚れって、信じる?」



首筋にある、人差し指の動きを止めて、
私と視線を合わせて、そう言う会長。



「.....................ひと、めぼれ?」

「うん。僕ね、昼寝を邪魔されたけど、
あのとき、さとちゃんにひと目惚れした」

「.....................っ、」



会長のあまりに真っ直ぐ過ぎる言葉に。



──────ドクンって、心臓が脈打ってて。



つい、視線を逸らした。

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