卒業式の告白を叶えたい元教え子に、こじらせ先生は溺愛される~再会は深愛の始まり
2人はその後ろ姿を、優しく微笑み、見つめていた。
「新庄先生。社長が戻るまで、少し3人で話をしませんか?」
「はい」
大河さんから声を掛けられ、物が運び込まれている横で、私達3人は立って話をすることになった。
「新庄先生の事は、社長と知り合ってから、ずっと話は聞いてたので、初めて会った気がしないわね」
「俺も、大学の時から聞いてたから、本当にいたんだと思うと、感無量だよ」
「恥ずかしいですね。そんな前からご存じだったなんて」
2人はまるで耀のお母さんと、お兄さんのような暖かい眼差しで、私を見ていた。
「まだ大学生で遊びたい年頃なのに、あなたに相応しい男になって、会いに行くんだって、必死になっていましてね。学業もあるのに、どんなに大変でも、率先して仕事をこなしてましたよ。それは、血の滲むような努力をしてましたから」
「そんな耀を応援したくて、俺達も付いてきたんだ」
「そして卒業してからしばらく経ったある日、酷く落ち込んで、雨にずぶ濡れになって帰って来ましてね。あなたが結婚するから教師を辞めたって知った時です」
「傘持って出たんだぜ」
「きっと、涙を隠すために、雨に濡れて歩いたんでしょうね」
高校を卒業してからも、耀は私を想い、頑張ってくれてたんだ・・・
そして、私が大介の事で苦しんでいた時、耀は私を想って苦しんでいたんだ・・・
もっと早くに再会していれば・・・
「あの頃の耀は、見ていられないくらい落ち込んでいてさ。奈菜ちゃんのことを考えないように、寝る間も無いくらい仕事して、仕事から離れると、結構荒れててね。凄く心配したよ」
「でも、ある時、ふっきれたみたいで。俺は一生独身を貫くって、私達に宣言したのよ」
「奈菜ちゃんの事、どんなに忘れようとしても、忘れられないって。それなら、その気持ちを大切にしたらいいから、もう1人でもいいって思ったんだって。あいつらしいよ」
2人から、耀の私への想いを聞いて、涙が溢れてきた。
「だから、新庄先生と再会した時、彼氏いないから追いかけるって、嬉しそうに話しをする社長を見て、私達も凄く嬉しかったの。2人の仲が上手くいって欲しいって」
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