ギャルは聖女で世界を救う! ―王子に婚約破棄されたけど、天才伯爵に溺愛されて幸せなのでおけまるです!―
あっさりと論破されたエリックは、赤い顔をして悔しそうに歯噛みしたものの、すぐにニンマリ笑うと軽く咳払いする。人がなにかよからぬことを思いついた時のテンプレート通りの動作である。
「……なあ、聖女エミ。今から俺が言うことをよく聞け。先程送られてきた速報によれば、ドラゴンが首都を襲おうとしているらしい。だから、俺はお前にチャンスをやる。ドラゴンをどうにかしろ。これはお前にとっての最後のチャンスだと思えよ。うまくできたら、もう一度俺の婚約者に選んでやらんこともない。そこの田舎男の嫁になるなんて、まっぴらごめんだろう?」
あまりに身勝手な物言いに、ディルの冷たい顔が一瞬にして殺気立った。何から何まで、卑劣。自分から婚約破棄を言い渡しておいて、都合が悪くなれば再び自分との婚約をちらつかせ、意のままに操ろうとしているのだ。
ディルは拳を強く握った。今すぐにでも、目の前の男に飛びかかり、殴ってやりたい。
「このッ……」
「ちょっと、ふざけんじゃないわよ! こんな時までよくもエミたそに偉そうにできるわね!? 誠心誠意土下座して頼むくらいしなさいよ!」
ふいに、エントランスに凛とした声が響いた。
「……なあ、聖女エミ。今から俺が言うことをよく聞け。先程送られてきた速報によれば、ドラゴンが首都を襲おうとしているらしい。だから、俺はお前にチャンスをやる。ドラゴンをどうにかしろ。これはお前にとっての最後のチャンスだと思えよ。うまくできたら、もう一度俺の婚約者に選んでやらんこともない。そこの田舎男の嫁になるなんて、まっぴらごめんだろう?」
あまりに身勝手な物言いに、ディルの冷たい顔が一瞬にして殺気立った。何から何まで、卑劣。自分から婚約破棄を言い渡しておいて、都合が悪くなれば再び自分との婚約をちらつかせ、意のままに操ろうとしているのだ。
ディルは拳を強く握った。今すぐにでも、目の前の男に飛びかかり、殴ってやりたい。
「このッ……」
「ちょっと、ふざけんじゃないわよ! こんな時までよくもエミたそに偉そうにできるわね!? 誠心誠意土下座して頼むくらいしなさいよ!」
ふいに、エントランスに凛とした声が響いた。