何度時間を戻しても婚約破棄を言い渡す婚約者の愛を諦めて最後に時間を戻したら、何故か溺愛されました
リアーナに断られ、部屋を出て行こうとした私をリアーナは呼び止めた。


「ねぇ、お姉様。お姉様は、ロイド様のことを好きではないのでしょう?」


リアーナは今にも壊れそうな程、苦しそうな顔で微笑んだ。

「私はロイド様を愛していますわ。格好良くて、理想の王子様ですもの・・・何故、ロイド様を愛していないお姉様が婚約者に選ばれるの?」

「リアーナ・・・!」

私は慌てて、リアーナに近寄る。

「近づかないで!お姉様なんて大嫌いよ」

リアーナはそう言い放つと、近くに置いてあった花瓶を床へ投げつける。

花瓶はガシャンと音を立てて、粉々に砕けた。
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