何度時間を戻しても婚約破棄を言い渡す婚約者の愛を諦めて最後に時間を戻したら、何故か溺愛されました
SIDE:VIK[サイド:ヴィーク]

Side:Vik《サイド:ヴィーク》


ティアナ・フィオールが我がアルレイド家を訪れることを知った時、意図が分からなかった。

我がアルレイド家に害をなそうとしている可能性があると思い、能力を使うことは決めていた。

また、フィオール公爵家との繋がりが欲しいのも事実であった。


私の能力は、「触れた相手の言葉を30分遡《さかのぼ》って見る」こと・・・・と、ティアナ嬢には述べた。


しかし、実際は「触れた相手の言葉を【無期限】に遡れるが、見れる言葉は【選べない】」のだ。


つまり、「触れた相手が今まで発《はっ》した言葉がランダムで表示される」。


そして、ティアナ嬢に能力を使った時に見えた言葉は2つ。


「婚約破棄された後にフィオール家を出たいなど、どうやって伝えれば良いの・・・」《before30minutes》


「ロイド様、今回も愛しては下さらないのですね」《before--------:表示不可能》


フィオール家の者は代々時を司る能力を持つことは知っていた。

そのことから、ティアナ嬢の秘密はすぐに分かった。


ティアナ嬢はタイムリープをしている。


そして、前の人生でロイド殿下に婚約破棄されたのだ。
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