極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「抜擢以前の問題じゃありませんか。就任早々パワハラだのセクハラだの問題を起こさないでくださいよ」
「心外だな」
「お気に入りだからといって、毎日いやらしい目でじろじろ見ていたんじゃありませんか? あるいは相手からの好意があること前提で、思い上がったようなスキンシップを――」
「待て待て。俺をどんな目で見ている?」
ずけずけと人を罵ってくる厚かましい秘書に待ったをかけながら、俺は髪をかきあげた。
パワハラセクハラは断じてやってない。
とはいえ正直、彼女の過剰な反応は説明がつかなくて困っている。
「俺はただ、彼女の力になりたいだけなんだが……」
俺の呟きに、武久が胡乱な目をする。
「力になりたい? なってほしいでは?」
「言葉の綾だよ。彼女の面接に参加した話はしただろう?」
今から約四年前、美守星奈の採用試験三次面接。
当時人事部だった俺は、役員や管理職の人間とともに人事担当者として面接に参加した。
もともと小柄で線の細い彼女は、リクルートスーツに着られているといった印象で、実に初々しかった。
「心外だな」
「お気に入りだからといって、毎日いやらしい目でじろじろ見ていたんじゃありませんか? あるいは相手からの好意があること前提で、思い上がったようなスキンシップを――」
「待て待て。俺をどんな目で見ている?」
ずけずけと人を罵ってくる厚かましい秘書に待ったをかけながら、俺は髪をかきあげた。
パワハラセクハラは断じてやってない。
とはいえ正直、彼女の過剰な反応は説明がつかなくて困っている。
「俺はただ、彼女の力になりたいだけなんだが……」
俺の呟きに、武久が胡乱な目をする。
「力になりたい? なってほしいでは?」
「言葉の綾だよ。彼女の面接に参加した話はしただろう?」
今から約四年前、美守星奈の採用試験三次面接。
当時人事部だった俺は、役員や管理職の人間とともに人事担当者として面接に参加した。
もともと小柄で線の細い彼女は、リクルートスーツに着られているといった印象で、実に初々しかった。