極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
願いが叶うのは迷信だろう。だが、まだ七歳の彼女の夢を壊すのは気が引けた。

「じゃあ、押し花にでもしてみるか。そしたらずっと持っていられる」

俺はメモ用紙とティッシュで四つ葉を挟み、図鑑のページの間に差し入れた。

「星奈はどんな願い事をするんだ?」

尋ねてみると、彼女は悩むことなく即答した。

「学校に行って、勉強して、友だちと遊びたいです。みんなが普通にしていることを、私もしたいです」

あまりにも素朴な願い事に一瞬言葉を失う。自分が当たり前だと思っている毎日を、当たり前に過ごせない子がいる。

「ほかには?」

胸の痛みをごまかすように尋ねると、彼女は「ええと……」と考え込んだ。

「お嫁さんになりたい、です」

微笑ましい夢に表情が緩む。難病に侵されているとはいえ、彼女はごく普通の女の子なのだと思い知った。

彼女の夢を叶えてやりたい。だが――。

お嫁さんにしてやるって俺が約束するのも、ちょっと違うよな?

出会ったばかりの俺にプロポーズをされても嬉しくはないだろう。そもそも結婚なんてするかもわからないし。

「ちょっと先のことすぎるな。すぐに叶いそうなこと、ないの?」

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