極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
「もちろん。星奈の全部にキスをするよ」

「そういうもの?」

「そういうもの」

言い切られてしまったけれど、それが正解なのかどうか、私にはわからない。

宣言通り彼は指先から順繰り私を愛でていく。手首に頬ずりをされたかと思えば寝間着の袖をたくし上げられ、肘に向かってするすると指を滑らせる。思わず肌が粟立ってしまった。

「くすぐったかった?」

「……ええ」

ぞくぞくとするこの感じは、くすぐったいともまた少し違う気がするけれど。

……私、感じてる?

胸がとくとくと高鳴って、少しだけ息苦しい。でも、心地よい。

彼と激しいキスを交わしたときと同じ反応だ。苦しいのに愛おしくって、もっとしてほしくて、体が熱くなる。

ふと見れば、私の体の隅々に熱い眼差しを注ぐ彼がいて、頬が火照る。

「あの……。そんなに見られたら、恥ずかしいのだけれど」

彼の眼差しがこちらに向く。普段は見せてくれない、艶っぽい目をしていた。

「その顔が見たくてこうしてるんだ」

「え……」

逃げ場を奪われた感じがして、目線を漂わせる。

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