極上御曹司と最愛花嫁の幸せな結婚~余命0年の君を、生涯愛し抜く~
出会ったばかりの頃を思い出し、ひとりごちる。
星座の図鑑を読み返しては、本物が見たいと言っていた。だが当時の彼女の体は、夜風にあたるだけですぐに熱を出してしまうほど脆かった。
「本来君は、無理をしてまで働く必要はないんだ」
たとえ難病といえど、すべての人間に補助が出るわけではない。彼女の現状を考えると、なにかしら働かなければ生きていけないだろう。
それでも、もっと楽な仕事はある。難病患者向けの就職支援を使えば、体への負担を減らして働けるだろう。
だが彼女はあえて険しい道を選び、病を隠して社会に出ることを選んだ。『難病で苦しむ患者を救いたい』、その夢に向かって。
「君は本当に立派だよ」
だができるなら、もっと自分を甘やかしてほしかった。絹糸のように繊細で脆い、いつ切れるかわからないような大切な命なのだから。
風呂から上がり和室に戻ると、彼女は畳の上にころんと転がり、丸くなって眠っていた。
「ちゃんとベッドで眠ってって言ったのになあ」
思わず苦笑して彼女を抱き上げる。軽い体、いくらでも抱いていられそうだなと浸りながら奥にある寝室に運ぶ。
星座の図鑑を読み返しては、本物が見たいと言っていた。だが当時の彼女の体は、夜風にあたるだけですぐに熱を出してしまうほど脆かった。
「本来君は、無理をしてまで働く必要はないんだ」
たとえ難病といえど、すべての人間に補助が出るわけではない。彼女の現状を考えると、なにかしら働かなければ生きていけないだろう。
それでも、もっと楽な仕事はある。難病患者向けの就職支援を使えば、体への負担を減らして働けるだろう。
だが彼女はあえて険しい道を選び、病を隠して社会に出ることを選んだ。『難病で苦しむ患者を救いたい』、その夢に向かって。
「君は本当に立派だよ」
だができるなら、もっと自分を甘やかしてほしかった。絹糸のように繊細で脆い、いつ切れるかわからないような大切な命なのだから。
風呂から上がり和室に戻ると、彼女は畳の上にころんと転がり、丸くなって眠っていた。
「ちゃんとベッドで眠ってって言ったのになあ」
思わず苦笑して彼女を抱き上げる。軽い体、いくらでも抱いていられそうだなと浸りながら奥にある寝室に運ぶ。