絶交ゲーム

企み

昨日ダウンロードした『絶交ゲーム』は特になにもなく翌日を迎えていた。
アプリに洋子と玲香の写真を投稿するとすぐに『２人の関係を認証しました』と表示され『ゲームスタート』と出たものの、それっきりだ。

なにをすればいいのかもわからないまま放置して、そのままにしてある。


「勉強はどうだ？」


父親に朝からそんな質問をされて正直気が滅入ってしまう。
けれどどうにか笑顔を浮かべて「うん。順調だよ」と、答えた。

昨日は詩子と一緒に勉強してずいぶん捗ったし、嘘ではない。


「そうかそれならいいんだ。いい大学へ入ればいい会社に就職できる。そうすれば将来は安心だからな」


私はもう何度もお父さんからこの言葉を聞いている。
最近ではいい大学を出たってまともに就職できるとは限らないけれど、それを言うと更に小言が続くので言わないようにしていた。


「だけどたまには息抜きもしなきゃね」