絶交ゲーム
なにが起こったのか理解できていないようで、パチパチと何度もまばたきを繰り返した。


「どうしたの結、なにかあった?」


自分のせいで結の態度が変わったなんて、微塵にも考えていないようで、弥生は焦り出す。
その態度に結がついにキレた。


「しらばっくれないでよ!」


教室中に聞こえる声で怒鳴ったかと思うと、写真を弥生に突きつけたのだ。
それは10枚ほどあり、弥生の顔がサッと青ざめた。


「なにこれ、なんで……」


弥生の声が震える。
これじゃ自分が悪いことをしていたと、認めているようなものだ。
結が勝誇った笑みを浮かべた。


「やっぱり。谷岡くんのことは諦めたとか言いながら、嘘だったんでしょ」

「そんなことない!」

「じゃあこの写真はなに!? 動かぬ証拠なんじゃないの!?」

「それは……っ」


弥生が喉を鳴らして黙り込む。
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