絶交ゲーム
50万ポイント
いつもの夕飯の時間、私はつい喋りすぎてしまった。
ゲームの調子がよくて明日には50万ポイントが入ることが決まっている。

とても気分がよくて帰ってからの勉強もはかどった。
だからなんでもないことでもどんどん両親に話して聞かせてしまう。


「今日の授業で先生がね……」

「学校が楽しいのね」


話の途中で母親に言われて私は我に返った。
さっきから学校での勉強のことばかりをしゃべっていることに気がついた。


「ごめん。しゃべりすぎたよね」


私は照れ笑いをして晩御飯のオムライスを口に運ぶ。
母親の作るオムライスは昔ながらの卵が硬いタイプで、私はこれが大好きだった。

「授業が楽しいのはいいことだからな」
一足先に食事を終えた父親がお茶を飲んで頷く。
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