絶交ゲーム
通知が来ない
完全に私の勝利だったはずだ。
浩二は豊のせいで足を切断するかもしれない。

これほどまでの不幸は滅多に起こらないはずだ。
事故の原因を作った豊を許せないに決まっている。

なのに……。


「なんで通知がこないの！？」


苛立ちを隠せず、私は空き教室に置かれている机を蹴り上げた。
乱雑に積み上げられていた机の一部が落下して大きな音を立てて埃を舞い上がらせる。


「雛、他の子たちに聞こえるよ」


空き教室のドアの前に立っている詩子が私を睨みつけている。
今回はやりすぎだと散々言われていたところだ。


「うるさい！」


私は思わず詩子に怒鳴りつける。
やりすぎ？
そんなのわかってる。

だって今回は１００万ポイントも手に入るんだ。
簡単なこのじゃないってわかってた。
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