絶交ゲーム
だから私はここまでのことをしたんだ!
なのにどうして絶交成功の通知が来ないのかわからない。

ゲームを起動して確認してみても、ゲームは続行していることになっている。


「もしかしてこのゲーム壊れた? 100万ポイントなんて最初から嘘だったのかも」


私は荒い呼吸を繰り返してスマホ画面を確認する。
どれだけ怒っても文句を言ってもゲームはうんともすんとも返事をしない。

ポイントは、入ってこない。


「まだ絶交してないとか」


詩子の言葉に私は動きを止めた。
まだ絶交してない……?


「そんなはず……」


ないと言い切れるだろうか。
豊は浩二のお見舞いにすでに行っている。

そこでどんな会話がされたのか、私は知らない。
先に絶交させた子たちのように互いに罵り合って喧嘩をしたのかどうかもわからない。

私は大きく目を開いたまま本当に動けなくなってしまった。
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