絶交ゲーム
「かくれんぼ。隠れるのは結で、鬼は私達全員」


弥生の仲間は5人ほどいる。
こんな狭い教室内ならすぐに捕まるだろう。


「見つかったらどうなるの?」

「まだ決めてない。雛が決めてよ」


弥生の言葉に私は笑みを浮かべた。
どうにもゲームがうまく行かなくてストレスが溜まっていたところだったんだ。
こうしてイジメに加担できるのなら喜んで加担する。


「鬼に捕まったら5分間犬の真似をするとかどう? お手とかおすわりとか、ちゃんと言うことを聞くの」


私の提案に結は青ざめて弥生は手を叩いて笑った。


「それいいね。1人の鬼に見つかるごとに5分間犬の真似。それでいいでしょ結?」


結は青ざめたまま反応を見せない。
でも断ることはできないはずだ。


「詩子は?」
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