浅蘇芳─asakisuo─




「嫌じゃない。……ごめん、私困らせてるよね」

「ううん、全然困ってない。あかりがこんな言ってくれてるって、嬉しいに決まってるじゃん」

 パックをこちらに渡した森高君が、緩い拳を口元に当てながら笑顔を浮かべた。

「俺の部屋は来てもらっていいけど、来てもらうならまず掃除しないと招けないからさー。あっそんな汚いわけじゃないからなっ」

「ふふ、私の部屋でもいいけれど……森高君と同じで、ちゃんと片付けないと」

 言ってることは二人ともおんなじで、目を合わせてふっと笑う。

「ご飯、一先ずお盆終わってからにするか。やば、楽しみがまた増えた」




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