地味な私ですが、お日様みたいなヴァンパイアの花嫁になりました

見惚れるというより、惹きつけられるように西海くんと長いこと見つめ合ってしまって、次第に私は気まずさを覚えた。

今すぐここから出て行きたいような衝動に駆られる。


「あ、あの本当にごめんね。絆創膏、クマちゃんのでヘンだから、なるべくすぐにはがしてね」


逃げるように出て行こうとした。

けれども、


「まって」


西海くんに手をつかまれてしまった。


「眼鏡、忘れてるよ」

「え、あ、ありがとう……!」


倒れた時に外れてしまった眼鏡を拾いそびれていた。

受け取って、今度こそ出て行こうとしたけれども、西海くんはまだ手を離してくれない。


「小玉も貼った方がいいよ」

「え」

「絆創膏。手、血が出てる」


握られた私の手を見やると、そこにも小さな擦り傷ができていた。


「ほんとだ……! でも最後の一枚だったんだよね。このくらい大丈夫だよ」


と作り笑いを浮かべるけども、西海くんは変わらず真剣な顔をしたまま、探るように目を細めて言った。


「てかさ、眼鏡、なんでしてるの」

「え?」

「しなくてよくない? ホントは目悪くないくせに」


どきり。

どうしてわかったの?
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