環くんは、フォーク化現象に悩まされている

「うわ~ 伏見先輩ってほんと優しい~ そういえば選ばれてましたよね? 美男子コンテストの学年代表5人の中に。出なくてよかったんですか?」


「3年生には大人気な総長様がいるんだよ。勝負事には何事も全力の東条くんに、勝てるとは思えないしね」


「謙虚で優しすぎですよ。伏見先輩ファンの子たち、悲しんでるだろうな。伏見先輩がステージにいないって、今頃、投票用紙を歯で噛みちぎってそう。……って、那智まだ? なんでまだそんな遠くにいるわけ?」


「しょうがないじゃん! 台車の車輪が、溝にひっかかっちゃったの!」


「何してるのよ、那智のバカ力で、無理やり引っこ抜きなさいよね」


「無理だって。昼食べ損ねた~ 力でない~。渚、ヘルプ~」


「助けてあげたいんだけどさ、昨日ママさんバレーボールに連れていかれて、私の全部の指が突き指しちゃったんだよね。ママさんたちのスパイク、エグすぐなんだよ。10本の指全部がまだ痛むって、ヤバくない? 私は指曲げられないし、伏見先輩、那智のこと助けてあげてくれませんか?」

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