環くんは、フォーク化現象に悩まされている

エレベーターのドアに手をかけたまま、委員長は微笑んでいる。

怖いくらいのニンマリ笑顔。

勝気な渚さんと那智さんを黙らせてしまうほどの、不気味さを放っていて。

ホラー映画に出てくる、人食い妖怪並みの気持ち悪さ。


恐怖に打ち勝つことができなかった、私たち3人。

床にしゃがみ込み、エレベーターの奥の壁に背中をくっつけ、3人で手を取りながら震えることしかできない。


委員長はニマニマとねばっこく微笑むと、私に手のひらを差し出してきた。



「縛ったり段ボールに隠して運んだりせずに、最初からこうすればよかったんだね」


表情が優しすぎる。

怖っ。

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