環くんは、フォーク化現象に悩まされている

小5の私は、呆れるくらい脳年齢が低すぎだったから。

あの時のことは忘れて。

環くん。お願いだから。


でも私は、忘れたくないよ。

あの日のことを、永遠に。


調理実習の時に男子にバカにされて、悔しくて。

学校から帰って、もう一度作った卵焼き。


どうせなら、景色が綺麗なところで食べよう。

タッパーに入れた卵焼きを抱え、山を登ったはいいけれど。

海に浮かぶ真っ赤な夕陽を眺めていたら、悲しみがこみあげてきちゃった。


2人掛けのベンチの端に座って、泣いていた時。

美少女が私の隣に座ったの。


『泣いてる理由、なに?』って、首をかしげながら。

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