環くんは、フォーク化現象に悩まされている

その後、お互い無言のまま、ベンチに向かって海を眺め。

暗くなる前に帰らなきゃと、私が先に山を下りた。


これでバイバイは寂しいな。

そう思いながらも、一緒に帰ろうって誘う勇気が出なくて。



一人で山道を下っていた時、下から歩いてきた男性が私を見た瞬間に豹変した。


「ケーキだ。おいしそう。食べたい。我慢できない」


プロレスラー並みの大男。

私は一瞬のうちに、腕の中に引きづりこまれてしまった。


なんで私が、変質者みたいにハァハァ息を漏らす男性に、抱きしめられているの?

ケーキって何?

おいしそうって何?


気持ち悪い。

逃げなきゃ。

でも力が強すぎて逃げられない。

誰か助けて!

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