環くんは、フォーク化現象に悩まされている

「ノーマルで良かったな、冴」



「環もでしょ」



「だな」



「ケーキちゃんの前で環がフォークを演じてたのは、全部このためだったんだから。ボスをがっかりさせないためにも、気張りなさいよ!」


「言われなくても、完璧に任務を遂行してみせる」



何……それ……

騙されていたんだ……

私は……環くんに……


ケーキが売られるって何?

環くんは私を闇オークションに出して、海外に売り飛ばそうとしているってこと?



おかしいと思っていた。

私なんかが、無気力王子様に笑顔を向けられるわけないって。

幸せ過ぎて、夢じゃないかって何度も思った。


でも、本当に夢だったんだ。

しかも地獄にひきづりこまれるほどの悪夢。


写真部に人が入ってこなかったのも、人払いをしていたんだ。


任務のために。

私を誘拐するために。

環くんが……
< 91 / 159 >

この作品をシェア

pagetop