お飾り王妃は華麗に退場いたします~クズな夫は捨てて自由になっても構いませんよね?~【極上の大逆転シリーズ】
「では、お願いね。使いきれなかった分は、ウィナー商会を通じて安く卸すから」

「かしこまりました」

 残念ながら、収穫してしまったあとは長期保存がきくものではない。そのため、ウィナー商会のダミオンを通じて、どんどん外に流通させることにしている。

(……グレゴールを引きずりおろしたあとのことも考えなくてはね)

 グレゴールは、今の王にはふさわしくない。

 オリヴィア自身、自分の目で外に出るまで気がつかなかったけれど、しばらく外に出ていないだけで街はずいぶん衰退していた。

 怪我人が、ろくな治療も受けないままうろうろしているなんて、少し前ならありえなかった光景だ。

「――オリヴィア様、ダミオンが参りました」

 以前はダミオンは、こっそりとオリヴィアに会いに来ていた。

 だが、侍女長も味方に引き入れ、グレゴールが油断している今となっては、以前ほどは警戒しなくてもいい。

 離宮で働く者達は皆、オリヴィアの味方に転じている。万が一裏切り者が出たとしても、その時はすぐに手を打てば問題ない。

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